自己主導型学習(self-directed learning)
PBLの主要な特徴の1つは、自己主導型学習(self-directed learning)である。自己主導型学習は、学習すべき事項を同定したり話し合ったりすることを通して開始される。学生は、問題について話し合う際に、最初は学習前に獲得している知識に基づいている。学習すべき事項とは、PBLの問題に取り組む上で重要だが、現在持っている知識では取り組むことができないと学生が見いだした概念のことである(Hmelo-Silver, 2004)。
PBLの学生中心という特徴によって、学生が知識のギャップを同定し、学習すべき事項に取り組むための調査を計画するとともに、自分たちが調べた情報のソースを批判的に評価し、楽章したことが自分達の学習目標に合っているかどうかを自己評価しなければならない自己主導型学習を支援するようになっている(Hmelo & Lin, 2000)。学生は自分の知識をメタ認知的に自覚し、調査を計画し、時間や努力を適切に配分し、内発的に動機づけられるという自己調整学習(self-regulated learning)の方略を利用しなければならない。